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October 24, 2017

  最近観た映画「立ち去った女」

 初めてフィリピン映画を観た。「監督、脚本ラヴ・ディアス、主演チャロ・サントス・コンシオの「立ち去った女(THE WOMAN WHO LEFT)」である。

映画批評を読んで気がつき観る事となったが、不明にしてその監督が既に世界的に著名な存在と知らず予備知識無しであった。

 冤罪によって30年に亘り収監されていた主人公の女性が、意外にも真犯人である同囚の親友による...

August 12, 2012

外気のままにある建築空間に関心を持ってきた。 
私の言葉としては「構築された外気の空間」と称している。 
普通の認識として建築空間といえば具体的な内外の境界があり内気の場である。 
一方、建築空間でありながら空気の状態は外である場、そのような空間は伝統的に日本の空間にあることは周知の事である。
深い庇の下や、下屋とよばれる軒先に柱がありその内側で庇よりもより奥行きの深い中間的な領域で、その...

October 30, 2007

 (area045 横浜の建築家 建築家のコラム第122回掲載文)

「長江哀歌」を観た。傑作だと思う。 
感動したと言うのとも違う。強く「見てよかった」と思うのだ。 
中国映画はほとんど見ていない。なんとも言えないコミュニケーションの不能性を勝手に感じていて、親しみを感じ得ず食わず嫌いの関係となっていた。 
今回は映画フリークの友人から「ぜひ見ろ、全編廃墟の風景が舞台だぞ」の一言に突き動かさ...

January 6, 2007

 (area045 横浜の建築家 建築家のコラム第94回掲載文)

太平洋戦争で日本本土爆撃の拠点となる(既に敗戦必至状況でありながら降伏せず、本土が空爆されやがて原爆投下となり短期間に想像を絶する犠牲者をだして日本はやっと降伏勧告のポツダム宣言を受諾する、その戦略拠点となった)硫黄島の攻防戦を、日米両サイドからそれぞれに描いた二部作である「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」を観た。話題作...

June 24, 2006

(area045 横浜の建築家 建築家のコラム第72回掲載文)

建築家になりたい、と想い定めるずっと前からよく映画を観た。
もっともその頃は映画が最もポピュラーな娯楽でありそれ以外に大衆が気軽に楽しめるものがなかったのだから当然な対象ではあったわけだ。
特別な体験としての「ターザン」「西部劇」が一番鮮やかに記憶にある。
のどかな田舎で家から1キロほど離れたところにバス停があった。そこには映画...

June 29, 2005

(area045 横浜の建築家 建築家のコラム第38回掲載文)

「エレニの旅」、テオ・アンゲロプロス監督最新作を観た。3部作予定の第1作目といわれる。
戦争の世紀と言われる20世紀を、それを生きたエレニ(ギリシャという国名の愛称でもある)という女性の半生記として描かれる。エレニとは同時代を生きてきた監督の母(この作品は彼女に捧げるとされる)に代わる存在でもある。
エレニはロシア革命のためにオ...

November 5, 2004

(area045 横浜の建築家 建築家のコラム第14回掲載文)

映画「父、帰る」を観た。新生ロシアの新鋭監督アンドレイ・ズビャギンツェフの劇映画第一作で、いきなりヴェネチア金獅子賞獲得という話題作。タルコフスキーの再来という、僕にいわせれば双方に失礼な、だが解りやすい賛辞に彩られた。

題名から察せられるように、長年家を空けた父が何の前触れもなく突然かえってくる。父の顔を記憶する兄と、父の姿を初...

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